Global Eyes

東南アジアからのレポート

REPORTER: P.T. NI TEIJIN SHOJI INDONESIA. 坂田 英也

2011年10月 Jakarta インドネシア ジャカルタ

日曜日は満員バス、自転車に乗り、街の活気を感じています

REPORTER: P.T. NI TEIJIN SHOJI INDONESIA. 坂田 英也

人口約2億4千万人 成長する市場

地図

 インドネシアは世界第4位の人口約2億4千万人と、約18,000もの島々からなる国家です。

 1千万人以上もの人々が暮らすと言われる首都ジャカルタには、事務所の周りの商業地にも裏通りにも人があふれ、日々「アジアの活気」を醸し出しています。国民一人当たりの名目GDPは2010年度で約3,000ドルと中国やタイには及びませんが、ジャカルタの街の様子をご覧いただければ、「GDPだけで市場性を測ろうとすると見誤る」と言われる理由が、よくわかると思います。貧富の差は感じるものの、富裕層の暮らしは都会的で、街に沢山あるショッピングモールは毎週末多くの人で賑わっています。

お約束です! 日々繰り広げられる交通渋滞

 この原稿を書いている8月で、当地に赴任して約1年4ヵ月が経過しました。着任時と比べてまず感じるのが交通渋滞が日々酷くなっているということです。車道には車とバイクが混在しているので、車の流れが止まるとその隙間をバイクがすり抜けて行き、そのバイクが邪魔で車はなかなか進めず、というパターンが完成されます。ジャカルタの中心地では、朝夕は警官が交差点に立って交通整理をするのですが、それが逆効果になっていることもしばしばです。

 聞けば、昨年インドネシアではバイクの新車が約700万台も売れたそうで、まだ隙間があればいい方で…という日が来るのも近いかもしれません。

写真:市内の渋滞 写真:バイクは隙間を狙います
市内の渋滞 バイクは隙間を狙います

通勤快速? 地下鉄代わりのバスです

写真:バスの路線図バスの路線図

 ジャカルタには、近郊都市との間を結ぶ鉄道があり、電車が走っています。軌道の幅が日本のJRなどと同じ狭軌(1,067mm)なので、日本からの「お下がり」を譲り受けたと見られる車両もあり、「横浜中華街」行きと表示された電車などが走っています。市民のもう一つの足にバスがありますが、これが渋滞に影響されない専用レーンを走るなかなかの「優れモノ」。皆さんにぜひご紹介したいと思います。

 バスは、切符を買って改札を通りプラットホームから乗るシステムになっています。別の路線に乗り換える時も基本的に改札内で繋がっているという、まるで日本の地下鉄のような仕組み。便利なのですが停車しても扉が一つしか開かないので、乗り降りにはちょっとしたコツが必要です。

 例えば、バスの扉前に立って乗っている時、中にいる人を降ろしてあげようと自分が一旦バスの外に出てしまうと、容易に中には戻れません。バスに乗りこんで来る人々が先に車内になだれこみ、自分は車掌さんに「はい、次のバスに乗ってください」と制されてしまうこともしばしば。バスを待つ時もホームぎりぎりに立って待ちます。あまり端に立つと危ないので本当なら少し下がって立ちたいところですが、そんな隙間を空けようものなら、すぐに割りこまれてしまいます。なので、バスを利用するコツは「ずぶとくなる」ことなのです。このバス、通勤時間帯は超満員で人が「ぎゅうぎゅう詰め」に乗っています。各々の駅で降りる人と乗る人の数が均衡していれば良いのですが、そうでない場合なかなか乗れず、何台もバスを見送ることになります。

 ところが、人々は不思議と無理矢理乗り込もうとせず、きちんと次のバスを待っています。どこかの国のように「駆け込み乗車」をする人や、ネクタイがドアに挟まりそうになりながらも手足を踏ん張って乗り込む姿は見られません。

写真:バス乗り降りの様子 写真:バスを近くで見るとこんな感じ
バス乗り降りの様子 バスを近くで見るとこんな感じ
写真:バスの改札とホーム 写真:バス専用レーンは空いています
バスの改札とホーム バス専用レーンは空いています

日曜日の道路は「自転車天国」に

 ジャカルタでは日曜日の午前中、市内の中心道路が自転車利用者に開放されます。そこには多くの人が自慢の自転車を駆り、集まってきます。私も自ら自転車を購入しその一員になってみたのですが、集まって来ている人の半分ぐらいは中学生・高校生だと分かりました。その次に多いのは家族連れ。私のようにおじさん一人というのはマイナーな存在です。疾走している私の姿を目撃したという取引先の人もいました。彼は、車に自転車を積んでそこまで乗りに来たということでした。

 中心道路に至るまでの道では車とバイクと自転車が混在して危険な状況になるという問題もあるようですが、ブームはまだおさまらず、健康的な休日を楽しむ人が増えています。

写真:著者の自転車 写真:自転車増え続けています
著者の自転車 自転車増え続けています

街角MEMO ジャカルタお勧め観光スポット

 ジャカルタに観光目的で来る人はあまり多くはないでしょう。観光ガイドの本を見ていただけると分かりますが、これといった観光スポットがありません。ということで、来客があっても観光のお供をする機会もほとんどないのですが、ここで一応、著名な建物を紹介しましょう。

1. 独立記念塔(モナス)

 街で一番の観光名所です。広い広場の真ん中に137mの塔がそびえています。内部にはインドネシアの歴史を紹介するジオラマが展示されているのですが、だだっ広く、薄暗くて涼しいので、床に寝て休憩している人の姿も見られます。

2. イスティクラル・モスク

 東南アジア最大級と言われるイスラム教の礼拝堂です。全貌はカメラに収まりきらないぐらいの大きさです。

3. カテドラル

 インドネシアは、国民の約90%がイスラム教徒の国ですが、国教が定められているわけではなく、国民には宗教の自由が認められています。この教会がイスティラル・モスクの向かいにあるというのも、その自由度の表れでしょう。

写真:独立記念塔(モナス) 写真:イスティクラル・モスク 写真:カテドラル
独立記念塔(モナス) イスティクラル・モスク カテドラル