ニュースリリース

2020/08/03
着用快適性を追求した次世代保温構造体
「Thermo Fly」の開発と販売

 帝人フロンティア株式会社(本社:大阪市北区、社長:日光 信二)は、インナーに求められる汗処理機能と、ミドラー(*1)に求められる保温機能を兼ね備えた新規嵩高立毛構造体「Thermo Fly(サーモ フライ)」を開発しました。

 帝人フロンティアは、「Thermo Fly」を2021年秋冬のスポーツ・アウトドア向け衣料の重点プロモート素材と位置付け、一般カジュアル用途やユニフォーム用途にも積極的に拡販を図っていきます。

(*1) 
ミドラー:インナーとアウターの間に着用する中間着で、主に起毛加工を施すなどして保温機能が高いウェア。

写真:「Thermo Fly」(1)

写真:「Thermo Fly」(2)「Thermo Fly」

1. 開発の背景

  • (1) アウトドアウェアは、運動量や気候に応じてアウター、ミドラー、インナーの3着のウェアを着脱することで温度調整するのが一般的ですが、昨今、街着としても親しまれるようになったことから、機能を保ちながら重ね着を減らすことが求められ、インナーとミドラーを兼ね備えたウェアのニーズが高まっています。
  • (2) 一般にインナーには汗処理機能、ミドラーには保温機能が求められます。そのため、ミドラーには主に起毛素材が使用されますが、起毛加工により吸水面が不均一となることで汗処理機能が低下するなど、インナーとミドラーの機能を兼ね備えることはできませんでした。
  • (3) こうした中、帝人フロンティアは独自の技術を駆使することにより、インナーに求められる汗処理機能と、ミドラーに求められる保温機能を兼ね備えた「Thermo Fly」の開発に成功しました。

2. 技術の概要

 「Thermo Fly」は、超異形中空断面糸「オクタ」を中間結節部に使用したダブルラッセル(*2)編地を精緻に半裁し、高品位に染色仕上げすることで実現した”起毛しない”新規嵩高立毛構造体です。肌に当たる面の毛先を均一化することで、高い汗処理機能と、軽量嵩高性およびウォーム感による保温機能を両立させ、今までにない着用快適性を実現しました。

(*2) 
ダブルラッセル:2枚の編地の間に繊維をタテに編み込んで作られた3層構造の生地。

◆「Thermo Fly」の構造体

立毛部に超異形中空断面糸「オクタ」を配した”起毛しない”嵩高立毛構造体

図:「Thermo Fly」の構造体

◆工程別技術内容
① 原糸
  • 特殊製糸技術により「オクタ」に捲縮構造を付与
  • リサイクル原料を使用して「オクタ」を製糸する技術を確立
② 編立
  • 新規立毛構造体設計技術により起毛せずに優れた嵩高性を実現
  • ダブルラッセル半裁技術により優れた嵩高性と高い立毛品位を実現
③ 染色仕上げ
  • 独自染色加工技術により「オクタ」の捲縮を適正に発現
  • 高品位な立毛構造を安定化

3. 素材の特長

機能・特徴 内容





① 軽量保温性
  • 「オクタ」を立毛部に使用した起毛しない嵩高立毛構造体
  • 中空異形断面と捲縮構造のデッドエアにより高い保温性を実現
② 接触温感
  • 「オクタ」の毛先の捲縮により快適なウォーム感を実現
③ 吸汗拡散機能
  • 優れた吸水性と8フィン異形断面効果による拡散性
  • 発汗時のべとつきおよび汗冷えを防止



④ 着用・洗濯耐久性
  • 着用後・洗濯後もピリングの発生が少なく外観・機能が持続
⑤ 環境配慮
  • リサイクルポリエステル原料100%での製造が可能
  • 長繊維を使用し起毛しないことで繊維の抜け落ちが発生しにくいため、海洋マイクロプラスチックの発生を抑制

4. 今後の展開

 アウトドア衣料用途をはじめ、スポーツやカジュアル、ユニフォームなどの機能性衣料用途へと幅広く展開し、2025年度には100万mの販売を目指します。

当件に関するお問合せ先

帝人フロンティア株式会社 広報・IR部
TEL:(03)6402-7087