2016/10/24
軽量感とクッション性を実現した新しい嵩高繊維
「ソロテックス® RC」の開発と販売について
帝人フロンティア株式会社(本社:大阪市中央区、社長:日光 信二)は、このたび、新規嵩高PTT繊維(*)「ソロテックス® RC」を開発しました。
「ソロテックス® RC」は、これまでにない三次元の嵩高性を有する繊維で、これにより軽量感、クッション性を兼ね備えたファブリックを提供することができます。
帝人フロンティアは、「ソロテックス® RC」のクッション性をはじめとする機能性を活かすことにより、スポーツ・ファッション用途や寝具や産業資材用途に向けた幅広い商品展開を行い、積極的に拡販を図っていきます。
(*)PTT繊維:ポリトリメチレンテレフタレート繊維。ソフトな新感触と快適なストレッチ性があり、形態回復性・耐久性にも優れている。
1. 開発の背景
- (1)「ソロテックス®」には、ソフト感、形態回復性、クッション性、ストレッチ性、調和性、発色性、環境負荷低減の7つの特長がありますが、クッション性を発揮できるのは、詰め綿に代表される短繊維分野に限られていました。
- (2) しかし、詰め綿単独では形状を保持することができず、様々な意匠の製品の形成には限界があることから、「ソロテックス®」のさらなる用途拡大のために、その特長を活かせる新たな構造体の開発ニーズが高まっていました。
- (3) こうした中、帝人フロンティアは「ソロテックス®」のクッション性を活かすため、新たな三次元嵩高長繊維「ソロテックス® RC」の開発を進め、その実現により、意匠性、軽量感、クッション性を兼ね備えたファブリックを提供することが可能となりました。
2.「ソロテックス® RC」の特長
(1) 高い捲縮を施したPTT繊維を、軸となる繊維に放射状に連続配置することにより「ソロテックス®」の特長であるクッション性を繊維軸の断面方向に発現させました。
構造イメージ
新規嵩高PTT繊維「ソロテックス® RC」
(2)「ソロテックス® RC」の特性は次のとおり。(当社調べ)
①嵩高性 | 一般的な加工糸対比、2倍以上 |
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②クッション性 | 一般的な加工糸対比、6倍以上 |
③形態回復性 | 一般的な加工糸対比、6倍以上 |
「ソロテックス® RC」を使用したニット製品
(3)「ソロテックス® RC」を使用したファブリックの製品機能・特長
- ①「ソロテックス®」特有のソフトで滑らかな風合いと優雅な発色性
- ②形態回復性を活かした、へたりにくいクッション性
- ③分子構造のストレッチ性からなる暖かみのある優しい反発感
- ④三次元構造から生まれる方向性のない嵩高性と躍動的な外観
- ⑤合繊素材ならではの取り扱いやすさ
- ⑥適度なストレッチ性により快適衣料設計が可能
- ⑦嵩高設計による軽量アウター商品などへの応用
- ⑧素材の特徴を応用したマイクロクッション材の提案
3. 今後の展開
2016年度よりスポーツ・ファッション用途を中心にテスト販売を開始し、2018年度には30トン/年の販売を目指します。
当件に関するお問合せ先
帝人株式会社 コーポレートコミュニケーション部 TEL:(03) 3506-4055