TEIJIN帝人フロンティア株式会社

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2016/11/15
和装向け機能素材の新たな展開
新ブランド 「華月™」を立ち上げます

 帝人フロンティア株式会社(本社:大阪市中央区、社長:日光 信二)は、このたび、 和装向け機能素材のトータルブランドとして「華月™」を立ち上げます。

 「華月™」は、これまで当社がスポーツウェアやファッション素材の開発を通して培ってきた技術を活かし、それらを日本の着物と融合させることにより新たな価値を創造する和装向け機能素材群の新ブランドです。

 「華月™」は 2017年夏の浴衣用途から展開を開始し、初年度(2017年度)は3千万円、2018年度は6千万円、2020年度には1億円の売上を目指します。

1.「華月™」ブランド展開の背景

  • (1) 着物は長い歴史の中で受け継がれてきた、世界に誇ることのできる「日本の伝統文化」であり、帝人グループの繊維事業においても、ポリエステルが誕生して以来、和装向け素材の展開を拡大してきました。しかし、消費者の服装トレンドが、生活習慣とともに和装から洋装へと変わるなどの時代背景に伴い、ここ数年は和装事業を縮小してきました。
  • (2) こうした中、近年は着物を普段着感覚で着用することが増え、個性的な着こなしを求める若者を中心に、取り扱いが容易で、機能性に優れ、さらには手頃な価格で購入できるポリエステル素材を用いた着物や浴衣が人気を集めています。また、一方では、政府が推進する「クールジャパン」が海外に向けて和の文化を発信するなど、今後ますます和装ブームが拡大していくことも予想されます。
  • (3) 帝人フロンティアはこうした期待感から、このたび新ブランド「華月™」を立ち上げ、今後、関連する素材群を積極的に市場展開していくこととしました。

2.「華月™」ブランドの素材群の特長

  • 家庭用洗濯機で製品の丸洗いが可能
  • 洗濯後にノーアイロンで着用可能
  • 吸汗・速乾性に優れる
  • 着用時にシワになりにくい
  • 色あせ・黄変の心配が少ない
  • 保存時の虫くい・カビの発生などの心配が少ない

3. 映画「古都」への協賛について

写真:映画「古都」で着用された着物映画「古都」で着用された着物

  • (1) このたびの新ブランド「華月™」の立ち上げにあたり、2016年12月3日に全国公開される映画「古都」(※)に協賛し、その一環として、「華月™」を使用した 着物と浴衣を提供しています。本作品のキャストが着用したこれらの着物と浴衣は、デザインの美しさと着用時の快適性を兼ね備えています。

    (※) 映画「古都」:川端康成の同名小説のその後を、季節ごとの京都の美しい情景や息づく文化を背景に、伝統産業を継ぐ母娘の葛藤を描いた物語。

  • (2) このたび、映画「古都」に提供した着物と浴衣には、次の素材が使用されています。
    • ■着物に使用した素材「シルパール®」
      異型断面の効果によるシルクに似た上品な光沢感としなやかなドレープ性に加え、シワになりにくく、洗濯が可能であるなどのイージーケアを特長とする素材です。
    • ■長襦袢に使用した素材「サンバーナー®」
      独自技術によってアクリルを改質し、高い吸湿発熱 機能を実現したアクリレート系繊維(指定外繊維)。発熱量はウールの約 3 倍に達し、発熱繊維の中でも最高クラスの性能を有します。
    • ■浴衣に使用した素材「トリプルドライ®カラット®」
      肌面にポリエステル撥水糸を用いた3層構造の特殊織編素材で、吸汗・速乾機能に加え、汗冷え防止やべとつき防止といった機能を備えており、汗による不快感を大幅に軽減します。
  • (3) 今回提供した浴衣は、11月16日にウェスティン都ホテル京都で開催されるプレミアイベントで展示される予定です。

当件に関するお問合せ先

帝人株式会社 コーポレートコミュニケーション部 TEL:(03) 3506-4055