ラガーマンもびっくり!?
「快適」なウェアを生み出す
帝人フロンティアの高機能衣料素材とは?
※この記事は、2024年10月に読売新聞オンラインに記事広告として掲載されたものです。
※協力:神戸大学体育会ラグビー部
「繊維」を核として、社会課題や暮らしのシーンにさまざまなソリューションを提供する帝人フロンティア。同社は2024年7月に、元ラグビー日本代表キャプテン・廣瀬俊朗さん(写真右)のCCP(Co-Creation Partner)就任と、「未来をひらく、New Frontierプロジェクト」の立ち上げを発表しました。
帝人フロンティアが創り出すソリューションについて、多くの人に親しみや身近さを感じてもらい、理解してもらうためのプロジェクトで、若手社員の育成にもつなげていくのが狙いです。
CCP就任にあたり、「帝人フロンティアの素材のスゴさを、改めて知っておきたい!」と、やる気まんまんの廣瀬さん。それならと、廣瀬さんに関わりの深い場所で学びの機会を設けることになりました。今回は前編「高機能衣料素材編」として、その内容をご紹介します。後編「産業資材編」とあわせてお楽しみください。
メンバー
ラグビーの聖地でレクチャーがスタート
廣瀬さんの学びのステージは、国内ラグビーの聖地として知られる「東大阪市花園ラグビー場」。「小さい頃から花園は憧れの場所の1つでした。高校では花園に行けなかったけど、大学、社会人とここで多くの試合をしたので、ホームに帰ってきたような気がしますね」と廣瀬さん。
スタジアムを訪れていた神戸大学のラグビー部員も合流し、息をのむほど美しい芝生を背景に、帝人フロンティアで高機能衣料素材を担当する尾形さんによるレクチャーが始まります。
夏だけでなく冬も!シーズンを問わず、しっかり汗対策
「トリプルドライ カラット」
本日は、帝人フロンティアが誇る、3つの高機能衣料素材について紹介します。1つめは「トリプルドライ カラット」。まずは神戸大学ラグビー部のお二人に協力してもらい、簡単な実験を行いたいと思います。
右のラグビー部員には、一般的な綿の白いTシャツ、左のラグビー部員には「カラット」を使用したベージュのTシャツを着てもらっています。それでは、この2枚を同じように霧吹きで湿らせてみましょう。
廣瀬さんが「どう?」と感想を聞くと、白いTシャツを着たラグビー部員が「しっとりして、ぬれてるなぁって感じます」と答えたのに対し、「カラット」を着たラグビー部員は「あまり何も感じないです」とコメント。「ええーーっ!!」と、廣瀬さんは驚きを隠しきれない様子です。
では、もう1つ実験をしてみましょう。オレンジ色が機能のない一般的な生地で、黒いほうが「カラット」の生地です。両方に水を垂らしてみましょう。
いかがでしょうか?
こっち(オレンジ色)は明らかに「冷たい!」ですけど、こっち(黒)は「水、垂れたのかな…?」ぐらいの感じですね。
先ほどのラグビー部員のコメントに半信半疑だった廣瀬さんも、自ら実験に参加してみて、その違いを実感、納得できたようです。
改めて、「カラット」とはどういう仕組みの生地なんですか?
普通の生地は、「水を吸う繊維」か「水を吸わない繊維」、どちらかのみで構成されていることが多いのですが、「カラット」は、表側(外側)には「水を吸う繊維」、肌側(下図の内側の赤い部分)には「水を吸わない繊維」を使っています。人が汗をかくと、水分は赤い部分の隙間から表側に移動します。そして、その水分は肌側に戻りません。肌は常に、この赤く示された水をはじく繊維に触れているので、サラッとドライに保たれるというわけです。
それなら、汗をかく夏には最高ですね!
そうなんです。でも案外、このような機能は冬場も重要だと言われるんですよ。汗をかいて肌がぬれていると、体温を奪われて「汗冷え」という状態になり、時には生命を脅かすこともあります。特に、冬山登山のときなどは非常に危険な状態になるので、「カラット」のような機能はとても重要です。実際、私たちのお客様であるアウトドアブランドでは、夏用よりも冬用のウェアで「カラット」の採用が増えているんです。
汗をかいても夏はサラッと快適で、冬は汗冷えを防いでくれて、オールシーズン使える。これはもうマルチプレーヤーですね!!
次世代の新ポリエステル素材とは!?「ソロテックス」
僕の今日の服装は、トップスに「トリプルドライ カラット」、ボトムスに「ソロテックス」を使用しているんですよね。
そうです。「ソロテックス」のはき心地はいかがですか?
めちゃくちゃいいですよ!!動きやすいです。ほら、こんなに膝を曲げ伸ばしすることもできる。どんな素材なのか、気になります。
「ソロテックス」の分子構造は、らせん形のコイル状になっているんです。
このコイルが伸びたり縮んだりすることによって、適度なストレッチ性と回復性が生まれ、よりストレスのない快適な着用感が得られるのです。
それでは廣瀬さん、「ソロテックス」の新しい生地を触ってみていただけますか。
うわっ、なめらかで気持ちいい!!
そうなんです。「ソロテックス」の特長はストレッチ性だけでなく、風合いの柔らかさもあげられます。一方、生地の特長というのは、糸の特性だけでなく、生地をどのように作るかによっても左右されます。そういう生地の味付けのしやすさというのも「ソロテックス」の特長なんです。私たちはあらゆる着用シーンを想定し、それぞれに応じた生地のつくりかたを日々研究しています。
機能性もあるし、着心地もいいし、すごいですね!
次世代の新しいポリエステル素材として、「ソロテックス」は私たちも非常に期待している素材です。
軽さと暖かさのヒミツはこのカタチ「オクタ」
では最後に、こちらをご覧ください。
変わった形状をしていますね。(ラグビー部員に向かって)どう?何に見える?
ヒトデかな?
お花みたいですね。
お花とは、カワイイこと言うなぁ(笑)。尾形さん、これって何なんですか?
これは、あるポリエステル繊維の断面写真です。ご覧のように、1本の糸のまわりに8つのフィン(突起)が付いていますので、「8」という意味をもつ「オクタ」と名付けました。8本の脚をもつオクトパス(タコ)に由来、と言ったほうがわかりやすいかもしれませんね。
なるほど!「オクタ」は、アウトドアユーザーからたくさんの支持を受けていると聞きました。僕も昨年、「オクタ」のロングTシャツをいただいたんですが、めちゃくちゃ軽いし、すぐ乾くし、機能的ですごく重宝しました。
ありがとうございます。ラグビー部の方も、これを着てみてください。
いかがですか?
軽くて暖かいです!
このアウターの中には、「オクタ」で作ったふわふわの生地が入っています。そもそも「オクタ」は、「どうすれば軽くて暖かい繊維をつくれるか?」という技術屋の議論から生まれました。結果的に、この断面のような形状が一番いいと分かったのですが、開発当初はものすごく硬い生地になってしまって全く使い物にならなかったんです。約10年間、生地のつくりかたを試行錯誤して、やっと商品化に至りました。
さらに、「オクタ」には人の汗を8つの溝で拡散させる働きがあり、優れた吸汗速乾性を持っています。生地にすると通気性も高く、ムレ感がないと高く評価されています。アウトドアユーザーの方がSNSでよく発信してくださっているウワサの製品なんですよ。
「カラット」「ソロテックス」「オクタ」。3つの素材それぞれの機能性がよくわかりました。自分の現役時代にも知りたかった…!!と思える繊維ばかりですね。「産業資材編」もめちゃくちゃ楽しみになってきました。今日はありがとうございました!
分かりやすく紹介!動画をチェック
学びの様子は動画でも。ぜひご覧ください。
学びを終えて
ラグビーはたくさん汗をかき、1試合終えるだけで何キロも体重が減るほどハードなスポーツです。また、雨天で中止になることもほとんどなく、ずぶぬれになるので、「肌面をドライに保つ力」に優れた「トリプルドライ カラット」はとても魅力的に感じました。パフォーマンスに集中できますし、汗冷えすると翌日へのリカバリーに響きますからね。
さらに、ラグビーは敵味方と激しく接触しますが、「ソロテックス」のストレッチ性や回復力はすばらしいです。スクラムでもしっかり踏ん張れて、体にフィットするから相手につかまれにくそうです。
軽くて暖かい「オクタ」も、冬のベンチウォーマーにぴったりだと思いました。昔のユニフォームは重いコットン製でしたが、こんなにも軽く進化しているんですね。次はどんな機能性繊維が登場するのか楽しみです!
PROFILE
廣瀬 俊朗さん
元ラグビー日本代表キャプテン
株式会社HiRAKU代表取締役
(ひろせ・としあき)1981年大阪府吹田市生まれ。5歳からラグビーを始め、高校、大学、東芝、日本代表でも主将を務める。2016年現役引退。19年(株)HiRAKUを設立し代表に就任。スポーツの普及・教育・食・健康や、国内外の地域との共創に重点を置いた多岐にわたるプロジェクトにも取り組み、全ての人にひらかれた学びや挑戦を支援する場づくりを目指している。
Other Project
産業資材編