ポリエステル繊維のCO2排出量算出システムを開発

帝人フロンティア株式会社は、ポリエステル繊維の製造段階におけるCO2排出量の算出システムを開発しました。これにより、当社が製造するポリエステル繊維についてライフサイクルアセスメント(*)の対応が可能となります。
(*)ライフサイクルアセスメント(LCA):製品のライフサイクル全体またはその特定段階における環境負荷を定量的に評価する手法

 近年、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第6次報告書や、COP26の動きに対応し、各国でカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが加速しています。特に、環境負荷の少ない製品を社会に普及させる動きが著しく、購買者が環境に配慮した製品の選択を可能とするニーズが高まっています。

 こうした中で当社が独自開発したCO2排出量算出システムは、自社の製造工場におけるデータをもとに、当社のポリエステル繊維の製造工程で発生するCO2量を算出し、排出量の削減効果を定量的に評価するもので、石油由来繊維とリサイクル繊維の比較が可能です。また、環境負荷低減につなげる工程改善ポイントを明確化でき、CO2排出量の低減に向けたより良い方策の検討が可能となります。

 当社は、既にポリエステルの長繊維、短繊維の製造工程から評価を開始しており、今後は織編、染色を含めたテキスタイルへと対象範囲を順次拡大し、さらにはパートナー企業とも連携して、当社のポリエステル繊維製品のライフサイクル全体についても評価することを目指していきます。

 帝人フロンティアは、グループ一丸となって環境価値向上を推進するため、環境戦略「THINK ECO」を掲げ、環境に配慮した工場運営に取り組むとともに、衣料から産業資材までの幅広い用途で、環境配慮型の素材や製品を展開しています。こうした中で当社は、このたびの算出評価システムの確立と拡大により、循環型社会の実現に向けた事業戦略をさらに強化していきます。

【 当件に関するお問合せ先 】
帝人フロンティア株式会社 広報・IR部 TEL:(03)6402-7087