環境配慮型で保温性に優れた高機能シート中綿のマザーブランド「THERMOFRONT」を展開開始


 帝人フロンティア株式会社(本社:大阪市北区、社長:平田 恭成)は、リサイクルポリエステル繊維「エコペット」を70%以上使用するとともに、高い保温性を有する中空断面繊維や高機能原綿を組み合わせることで、環境配慮と機能性を両立するシート中綿を開発しました。
 このたび、このシート中綿のマザーブランド「THERMOFRONT(サーモフロント)」を設定し、スポーツ・アウトドアからカジュアル衣料まで幅広い用途に向けて展開することとしました。その第一弾として、嵩高軽量性や着用快適性および、吸放湿性などの付加機能ごとに3つのサブブランドを設定し、10 月7 日から国内外で販売を開始します。

1.背景
(1)近年、日常的にアウトドア・スポーツを楽しむなどライフスタイルが多様化したことで、アウターに用いられるシート中綿にも、保温性とともに軽く、ストレスの少ない嵩高軽量性やソフトな風合いなど、あらゆるシーンに適応できる機能性や着用快適性が求められています。また、環境意識の高まりとともに、環境配慮型製品のニーズも高まっています。
(2)こうした中、帝人フロンティアは、機能性原綿を使用した不織布の設計および加工技術に、長年培ってきたリサイクル技術を組み合わせることにより、「エコペット」を使用した様々な高機能シート中綿を開発しました。
(3)さらに、帝人フロンティアの持つ高度な技術力の認知拡大と、幅広い用途での採用を図るために、マザーブランドとして「THERMOFRONT」を設定し、シリーズとして展開を開始することとしました。

2.「THERMOFRONT」シリーズの特長
(1)リサイクルポリエステル繊維「エコペット」を70%以上使用した環境配慮型のシート中綿です。
(2)中空断面短繊維を使用することで、一般的なポリエステル製シート中綿より高い保温性を有します。さらに、帝人フロンティア独自の不織布設計技術および、シート加工技術を活用することで、使用する原綿が有する機能性を最大限に発揮させることが可能です。
(3)今般、販売を開始する3つのサブブランドの特長は以下の通りです。
 ○「THERMOFRONT OA」
 中空8 フィン断面短繊維「オクタエア」を使用しており、異形断面形状の空隙による優れた嵩高軽量性を発揮するとともに、「エコペット」原綿と組み合わせて最適な密度にシート化することによって、保温性能を保ちます。また、再生ポリエステルの使用率は100%です。
 ○「THERMOFRONT SL」
 バネ状の分子構造を持つPTT 繊維「ソロテックス」と、らせん形状をした立体三穴中空ポリエステル繊維「エアロカプセルγECO(ガンマ エコ)」を組み合わせた不織布を使用しており、「ソロテックス」のソフトな風合いと形態回復性や、「エアロカプセルγECO」の優れた保温性や心地よいボリューム感により、快適な着用感を実現します。
 ○「THERMOFRONT BE」
 再生セルロース繊維キュプラ「ベンベルグ®」(*)と「エアロカプセルγECO」を組み合わせた不織布を使用しており、「ベンベルグ®」の吸放湿性による湿気コントロール機能により、汗によるムレ感を軽減します。また、再生ポリエステルと再生セルロースの使用率は合計97%です。
(*)「ベンベルグ®」は旭化成株式会社の登録商標です。

3.今後の展開
(1)日本と中国で生産を開始し、今後、ベトナムや欧州での生産体制の構築を進めます。
(2)3つのサブブランドを、国内および海外の2026 年秋冬シーズンのアウトドア・スポーツ、カジュアル向けとして販売を開始し、「THERMOFRONT」シリーズで2025 年度に30 万m、2028 年度に100 万mの販売を目指します。
(3)今後もさまざまなニーズに応じた「THERMOFRONT」シリーズの拡充を図り、幅広いライフスタイルに適応したソリューションの提案を目指します。
 
「THERMOFRONT」シリーズを中綿に使用した製品の例

【 報道関係のお問合せ先 】
帝人フロンティア株式会社 広報部 TEL:(03)6402-7087