あらゆる動きをデジタルデータ化するプラットフォーム 「MOTIONBANK PROJECT」の展開を開始

 帝人フロンティア株式会社(本社:大阪市北区、社長:日光 信二)は、ストリートダンスを中心とするイベント企画、映像制作などを手掛ける株式会社アノマリー(本社:東京都渋谷区、社長:神田 勘太郎)と共同で、2月1日より、モーションセンシングで身体の動きを解析し、デジタルデータとして記録するプラットフォーム「MOTIONBANK PROJECT(モーションバンク プロジェクト)」の展開を開始します。

 帝人フロンティアは、これまで培ってきた繊維関連技術と独自のセンシング技術を活用することにより、ニューノーマル(新常態)の時代に求められるDX(デジタルトランスフォーメーション)や社会の変化に対応し、新たなソリューション創出を通じて豊かな未来に貢献していきます。

1.「MOTIONBANK PROJECT」について
(1)衣料繊維、産業資材をはじめ、ウエアラブルに至るまで様々な事業を展開する帝人フロンティアは、自社の有するモーションセンシング技術と、ストリートダンスを軸に様々なエンターテインメントを企画・制作・運営するアノマリーの知見とを融合することにより、このたび、身体の動きをデータ化するシステムの開発に成功しました。

(2)このシステムを活用して構築したプラットフォーム「MOTIONBANKPROJECT」は、人のあらゆる動きをデータ化して、3Dモーションデータとしてストックすることができ、様々な分野におけるソリューションとして活用が期待されます。

(3)「MOTIONBANK PROJECT」は、センシングをはじめとする技術を提供する帝人フロンティア、エンターテインメント面での手配や企画、監修を行うアノマリー、両社の事業を融合する形で、今後、様々な分野のモーションデータの取得および販売を展開していきます。

2.「MOTIONBANK PROJECT」の特長
(1)数多くのモーションデータをストック
 帝人フロンティアは、これまでに蓄積してきたモーションセンシングの技術や知見を融合して活用することにより、既に14,000を超えるパターンのモーションデータをストックしており、それらを合成することもできます。

(2)時間とコストの大幅削減が可能
 一般的に身体の動きをデータ化する場合は、専用の設備と専門の人員により、動きを撮影、編集、制作しますが、これに対して「MOTIONBANK PROJECT」では、モーションセンサーを使用し、場所を問わずにモーションデータを取得することができます。また、ストックされたプラットフォームから、必要なモーションデータを3Dデータで取り出すことができるため、時間やコストを大幅に削減することが可能です。

(3)3DモーションデータをAIが選択
 「MOTIONBANK PROJECT」では、必要な動きのデータを3Dモーションデータとして活用することで、全ての方向からの動きを分析・比較することができ、将来的にはAI(人工知能)により自動合成することも可能となります。例えば、「飛ぶ」「腕を振る」などのキーワードで必要なデータを取り出し、複数の動きを自動合成することができます。また、そのデータをVR(バーチャル リアリティ)などのコンテンツに応用することも可能です。

      データの自動合成イメージ

3.今後の展開
(1)帝人フロンティアは、今後、ウエアラブルモーションセンシング技術「MATOUS」も併せて活用することであらゆる動きをセンシングし、それらのデータ化について、アノマリーとさらに検討を進めていきます。

(2)本年2月からは、ゲームやアニメーションの制作会社などに向けて、データ販売を開始します。また、その後はスポーツ、伝統芸能、伝統技術の習得分野や、リハビリやトレーニングのような健康・ヘルスケア分野、人の動きをトレースするロボット分野などに向けてソリューション展開を図ります。

(3)こうした様々な分野のモーションデータを取得し、その販売を拡大展開することにより、2025年度には両社合わせて売上20億円を目指します。

【 当件に関するお問合せ先 】
帝人フロンティア株式会社 広報・IR部 TEL:(03)6402-7087