フィルムなどの表面を硬くする加工。樹脂を硬化させ表面硬度を高めるが、硬化させる為に使用するエネルギーによりUV(紫外線)硬化や加熱による加熱硬化方法などがある。フィルム施工時や清掃時のキズ付きを防止するための加工であるが、汚れ付着防止(防汚)機能を付加した製品がある。
粘着材を塗布したフィルムなどの材料の粘着材が、巻き取りや使用する前に付着したりするのを保護するために使用する、剥離性の高いシリコンを塗布したフィルム。ベースはPETが多いが、PPや紙製もあり、シリコンを使用しないタイプもある。粘着力に合わせて剥離が軽い物(軽剥離)から重い物(重剥離)まである。
ガラスのエッジが薄く欠けて、ハマグリの貝殻のように見える状態。
サッシ枠にガラスをはめ込んで固定した窓。フィックス窓、ピクチャーウィンドウともいう。
ガラスをサッシに取り付けるときに接合部に使用するヒモ状の部材。塩ビ製を塩ビビードという。
ガラスが破損した場合でも、破片が飛び散らないようにすること。
ガラス構造では網入りガラスがあり、通常のガラスには窓フィルムを貼るとことで可能となる。この効果がある窓フィルムを「飛散防止フィルム」という。
ビル用のガラスは意匠・デザイン性に加え防火・防災、省エネルギーなど多機能性が求められる。
①大開口・意匠性:窓枠を使わないガラスカーテンウォールや反射色の異なる熱線反射ガラスなどが使用され、室内業務での開放感や快適性を引き出している。
②防火・耐火:通常網入りガラスが用いられるが、最近は耐熱強化ガラスも使用されている。
③防汚・セルフクリーニング:光触媒機能などで外側表面の汚れ防止(清掃をなくす)機能を付与。
略号はSET。任意の着衣量・代謝量としたET(新有効温度)から発展し、平均放射温度(MRT)=気温という標準状態が標準新有効温度である。標準環境相対湿度を50%に設定、さらに着衣量と代謝量も加え人体を2層分割して人体生理応答も考慮した理論モデルから計算。標準有効温度22.2~25.6℃SETの温度範囲では80%以上の人が快適(ASHRAEの基準温度)と感じる。
相対する2つの面が、電磁波で直接に熱を伝える割合。単位は(W/㎡.K)(カロリー表示での単位は(kcal/㎡.℃.h))
2枚以上の板ガラスの間に乾燥空気や熱伝導率の低いガスなどを封入し、熱貫流率を低くし断熱を目的としたガラスの総称。
熱貫流率が非常に小さく出来ることから省エネルギー効果が大きく、開口部が大きいビルや住宅、冷凍・冷蔵のショーケースなどに使用されている。また室内側ガラス表面温度が高くできるので結露を抑える効果がある。空気層側の表面放射率を低くすることにより、より熱貫流率が低く出来る(レフテルのZAタイプはこの効果がある)。空気をなくして熱伝導度を大きく低減した製品もある。
溶かした金属スズ上に溶融したガラスを引き出して冷却する事により製造される板ガラス。生産性が高く表面平滑性がよい。金属スズに接したガラス表面にはスズが付着しているので、厳密には表裏がある。現在の建築用や自動車用の板ガラスはほとんどがこの製法で作られている。
ポリエチレンテレフタレートフィルムの略で、二軸延伸し熱固定すると寸法安定や透明性が高くなり、電子用途や加工フィルムの基材として多用される。表面には巻き取り性の改善や加工性の改善のために殆どのフィルムが処理がされている。
建物の床面積の内、日射や外気温度による外壁(窓、壁透など)からの影響を受けて温度環境が変化しやすい部分。外壁から3~6mの範囲に及ぶといわれている。このペリメーターゾーンの床面積に対する面積率(%)は非常に大きく、通常でも40~60%以上になるとの報告がある。日照調整フィルムはこのペリメーターゾーンの温度変化を少なくして、空調負荷を減少するのに大きな効果がある。
ガラスに防火、耐火性能を持たせた網入りガラスがある。最近ではワイヤレスの防火・耐火ガラスが開発され採用されている。
表面からの垂直方向への熱(遠赤外線)を放射する割合で、輻射率ともいう。反射率+放射率=1となる。
窓が左右に並んでいる時の窓と窓の間にある縦の部材のこと。枠がなくガラスのみでシール材により連結しているときに、室内側に補強として垂直に取り付けたガラスでは「リブガラス」という。
空き巣などが窓ガラスを破って進入しにくいガラスで、合わせガラスが主流。部分的対応では窓ガラスの鍵部分に防犯フィルムを施工して対応する場合もある。
合わせガラスの防犯性を高めるためにポリカーボネート板を挟み込んだものもある。「こじ破り」や「打ち破り」に対して侵入するまでの時間がかかるようにしている。
室内の湿度が高い場合や、室内外温度差が大きく外気温度が低い場合に、ガラスの室内側表面に結露する現象が現れるが、これを防ぐことを「結露防止」という。結露防止には、ガラス室内側表面の温度低下を抑える(温度を高くする)ことと、室内の湿度を低くする(発生源を減らす)ことが必要。
防露には、結露防止以外に、表面の保水性を高めて結露水が表面に付着しない方法を「防露」といい、防曇とも呼ばれフィルムに加工した製品を防曇フィルムという。
都市の防火・準防火地域では、耐火・準防火建築以外の建築物(戸建て住宅など)にも、外壁開口部の延焼のおそれのある部分に準遮炎性能のある防火設備の設置が義務づけられている。
準遮炎性能とは「建築物の周囲で発生する火災」に対して、加熱開始後20分間屋内側に火炎をいれないものである。